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お悩み5.お風呂が心配

高齢の父ですが、お風呂が大好きで、毎日一人で入浴しています。入浴中に倒れたり、溺れたりしないか心配です。ディサービス等を利用して、施設でお風呂に入れてもらった方が良いのでしょうか?

[お悩み事例]
父は昔からお風呂が大好きで、足腰が弱くなってからも、毎日一人でお風呂に入っています。これまでは大きな事故などはなかったのですが、年をとるにつれて、足腰も弱くなってきており、ちょっとした段差につまづいたりしているので、入浴中に転んだりしないか心配です。

ディサービス等でお風呂に入れてもらった方が良いのではないかと考えているのですが、父は「そんな所に行くくらいなら、もう風呂には入らない!」の一点張りです。高齢のためか、最近より一層頑固になってきているので、なかなか説得できません。
どうしたら良いでしょうか?

解説

お父様は、あくまでも、一人でご自宅のお風呂に入ることを好んでいるようですね。ディサービスは、介護のスタッフが見守ってくれるので、確かに安心して入浴してもらえるとは思いますが、知らない人に見守られて、他人と一緒にお風呂に入ることを好まない方も多いので、お父様のような方を強引に施設を利用してしまうと、施設では入浴を拒否し、今度はお風呂嫌いになってしまう可能性もあります。

ご自宅で入浴される場合は、お家の方がいる時間に入浴してもらって、まずはこまめに声をかけて、安全の確認をすることが大切です。そして、浴室の環境整備として、段差をなくしたり、邪魔な物は片付け、脱衣室や浴室、湯船の温度を適正に設定すること、入浴時間にも気をつける必要がありますね。

こうした対応が難しい場合は、ご自宅での入浴はリスクが高いので、ご家族の方から危険性を説明するのではなく、担当のケアマネージャーなど、専門家にお任せするのも手かもしれません。


解説者の経歴: 鶴田 美樹 (Tsuruta Miki)

大学在学中、福祉を専攻。卒業後、医療・福祉に特化した人材派遣会社に就職。いち介護スタッフとして、数々の老人系施設に派遣され、介護現場(養護老人ホーム、特別養護老人ホーム、有料老人ホーム、ディサービス、訪問介護など)を経験。
たくさんのお年寄り(ご入居者)やそのご家族と接し、様々な生き方、想いに触れる。

5年間の現場経験後、自社運営の認知症グループホームの施設開設準備室に異動。行政対応、現場スタッフ採用、入居者募集などを行う。グループホーム開設後は、介護リーダーを務め、スタッフ育成をはじめ、ご家族対応や入居相談業務を行う。

介護現場での勤務の傍ら、会社本部の教育研修部のアシスタントマネージャーの役職を担う。現場経験の少ないスタッフや社員のスキルアップやメンタルフォローなど約3年間行う。
【保有資格:認知症ケア専門士、社会福祉士、介護福祉士】

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