“認知症介護の悩み”について、認知症ケア専門士が事例とともにわかりやすく解説しています。認知症の症状や知識、予防から介護の方法まで、知っているようで知らない「認知症」を紹介するサイトです。

認知症の方が入れる施設の種類

介護保険制度では、認知症の方ができる限り在宅で暮らしていけることが目標の1つとなっています。
しかし、家庭で行える介護環境と介護問題は千差万別のため、認知症の方が自宅で生活を送るのは容易なことではありません。ここでは、介護保険が適用可能な認知症の方が入れる施設の特徴を簡単に説明します。しかし、施設によっては認知症の方を受け入れてはいるものの、入居後に症状が悪化して周囲に迷惑をかけてしまうと、退去や施設を移転しなければならないケースもあります。

老後に生活できる施設の全般的な違いについては、こちらも参考にしてください。
老後に生活できる施設

特別養護老人ホーム

主な事業者は、地方公共団体や社会福祉法人です。入居対象は、認知症の方も含めて、健常者から在宅生活が困難な寝たきりの要介護者までを幅広く対象としており、数10名~100名が共同で生活しています。1人あたりの居室面積は、10.65平方メートル以上で、近年では個室化も進んでいます。比較的費用も抑えつつ、手厚いケアが受けられると言われているため、入所待機者が多く、要介護者が中心に受け入れられている現状です。

介護老人保健施設

自宅復帰や他の施設への復帰を目指した中間的医療施設です。病院を退院後に主にリハビリなどの訓練を行うことが目的で、主な事業主体は医療法人です。医師と看護師が常駐し、医療と介護の両方のサービスが受けられます。また中間施設ということもあり、3ヶ月を目安とした入所期間が設けられており、居室も生活がメインではないため、1人あたりの居室面積は8平方メートル以上が基準となっています。

グループホーム(認知症対応型共同生活介護)

介護保険制度上は在宅サービスとの分類ですが、実質的には認知症の方専用の共同生活施設です。グループホームでは、介護スタッフとともに5~9人の施設で共同生活を送ります。少人数の中でなじみの環境を作り、家事などもスタッフと共同で行うため、残された機能を存分に使うことで症状の緩和をはかります。また、事業主体は民間企業、公的機関、社会福祉法人や医療法人などさまざまです。

有料老人ホーム

有料老人ホームの中でも介護付有料老人ホームではその利用料の一部が介護保険でまかなわれ、主に民間企業によって運営されています。スタッフが入居者にあわせたケアプランを作成し、一体的に介護サービスが提供され、症状が重度になってもほとんどが対応できる仕組みです。「認知症対応」と称している施設もあり、医療が必要とならないかぎり最期まで利用できます。生活空間が基本のため、個室で1人あたり居室面積18平方メートル以上と広めに設定されています。

ショートステイ

家族の事情のため、一時的に家庭での介護ができない場合に、短期入所施設(特別養護老人ホーム、介護老人保健施設など)で受けられる介護・支援サービスです。認知症の方も含めた要介護者が、福祉系施設や医療系施設などで、症状に合わせて日常生活の介護や機能訓練(レクリエーション)、治療・看護・療養などを受けることができます。

その他

「介護付き高齢者専用賃貸住宅」にも認知症の方が入れる施設(特定施設)がありますが、施設によって入居条件が異なり、また介護保険が適用されない場合もあります。


Copyright © MEDICAL RESOURCES Co., Ltd. All Rights Reserved.